布団に入って、スマホを持ったまま。今日、廊下であの人と目が合った一瞬を、また最初から再生している。
「許せない私が悪いってことなの?」
「なんで私だけ、まだこんなに引きずってるんだろう」
自分を傷つけた人を許せないのは、あなたの心が狭いからではなく、その人がまだ一度も、あなたに謝っていないからです。
許すかどうかを決めるのは、謝られた人です。あなたはまだ、謝られていません。
気にしないようにした。時間が解決すると言われた。
相手にも事情があると言われた。それでも消えなかったのが、今のあなたです。
許せない5つの理由、許せない自分はおかしいのか、あの人が幸せそうなのはなぜか、許せないままで今日からできること4つ、の順に答えます。
自分を傷つけた人を許せないスピリチュアルな意味
自分を傷つけた人を許せないスピリチュアルな意味は、許す前に相手から来るはずの一言が、まだ来ていないということです。
許すのは、謝られた人が決めることです。その人はまだ一度も、あなたに謝っていません。
だから、あなたが許すかどうかを決める日は、まだ来ていません。
「許せない私が悪いってことなの?」
悪くありません。まだ謝られていないだけです。
謝られていない人が先に許すことは、起きません。話が進まないのは、あなたのせいではなく、頭を下げていないその人のせい。
スピリチュアルで言う「許し」は、謝った人が受け取るものです。まだ謝っていない人に渡す許しは、ありません。
許す日を決めるのは、相手が謝ってきた後のあなたです。
レジで前に割り込まれて、その人は何も言わずに会計を済ませて出て行ってしまった。
後ろの人に「気にしないほうがいいよ」と言われても、割り込んだ本人は謝っていません。許すかどうかは、その人が謝ってから決まるものです。
割り込んだ人が謝る前に、割り込まれた側が先に許す予定を立てる人はいません。あなたも同じで、謝られていないから、まだ許していないだけです。
「もう気にしない」と決めた夜が何度あっても消えなかったのは、消し方が悪かったからではなく、謝られていないという事実が、そのまま残っているから。
事実が残っているあいだ、許せないという感情も、そのまま残ります。
許すかどうかは、相手が謝ってからしか決められないので、今日は決めないでください。今日決めるのは、この先その人とどこで会うか、だけです。
これはあなた一人で今日決められます。決めておくと、「明日また会うかもしれない」で夜に頭が回る回数が減ります。
自分を傷つけた人を許せない5つの理由
自分を傷つけた人を許せない理由としてスピリチュアルでよく挙がるのは、この5つです。
まだ謝られていないこと。周りから言われる「許しましょう」。また同じことをされるという予感。
傷つけた側だけが忘れている記憶の差。許すと「なかったこと」になってしまう怖さ。
理由1 まだ一度も謝られていないこと
「一言でいいから、間違ってたって言ってほしいだけなのに」
許せない理由の1つ目は、まだ一度も謝られていないことです。
あなたが待っているのは、長い謝罪ではなく、「あれは私が悪かった」の一言です。その一言が来ていないあいだ、あの出来事は、あなたの中で「まだ途中」のままです。
まだ途中のものを、終わったことにするのは「許す」ではありません。許すのは、相手が頭を下げてから、それで終わらせるかどうかを、あなたが決めることです。
決めるのは、相手が頭を下げた後です。その一言は、まだ来ていません。
だから許せないのであって、あなたの側に落ち度はありません。落ち度があるのは、まだ謝っていないその人のほうです。
理由2 本人ではなく周りが言ってくる「許しましょう」
「あの人には何も言わないのに、なんで私にばっかり言うの」
許せない理由の2つ目は、「許しましょう」を言ってくるのが、傷つけた本人ではなく、周りの人だということです。
職場なら、上司が「もう終わったことなんだから、水に流してやってくれ」と言います。家族なら、親が「身内なんだから、あなたが折れなさい」と言います。
友達どうしなら、共通の友達が「あの子も悪気はなかったんだよ」と言います。
3人とも、あなたを傷つけた本人ではありません。そして3人とも、本人には「謝りなさい」と言っていません。
その人たちが悪いのではなく、その人たちには、あなたが受けたものが見えていないだけです。見えていない人は、早くその場が静かになるほうを選びます。
静かになるのはあなたが黙った時なので、あなたに言います。
「許しましょう」と言ってくるのは、いつも周りの人です。傷つけた本人からは、まだ何も来ていません。
言われるたびに自分が悪い気がしてくるのは、言ってくる人の数が多いからです。数が多いだけで、正しさとは関係がありません。
その中に、謝るべき人からの一言は一つもなく、あなたが待っているのは、その一言だけです。
理由3 許せばまた同じことをされるという予感
「また同じことをされるのが目に見えてる」
許せない理由の3つ目は、許せばまた同じことをされる、という予感です。
同じ人に、同じことを2回以上されている人ほど、許せません。性格の問題ではなく、起きたことの回数の問題です。
許せない気持ちは、その人をもう一度あなたのそばに入れないために、残っています。
一度、鍵を開けて入られた家を思い出してください。そのあとで「もう来ないよ」と言われたくらいで、その夜から鍵を開けたまま寝る人はいません。
許せない気持ちは、その鍵です。かけたままにしているのは臆病だからではなく、一度入られたことを、体が覚えているからです。
相手が同じことをした回数のぶんだけ、鍵は重くなります。重い鍵をかけているあなたは、用心深すぎるのではなく、回数を正しく覚えているだけです。
理由4 傷つけた側だけが忘れている記憶の差
「あの人の中では、とっくに終わってるんだ」
許せない理由の4つ目は、傷つけた側だけが忘れている、記憶の差です。
相手が平気な顔をしているのは、あなたを無視しているからではなく、痛くなかった側だからです。痛くなかったことを、人は覚えていません。
電車で足を踏まれた人は、降りるまでずっと足が気になります。踏んだ人は、次の駅で降りた時にはもう忘れています。
忘れられるのは、痛くなかった側だからです。
こちらだけが何年も覚えているのは、当たり前のことです。覚えているのは、いつも、された側だからです。
10年ぶりの同窓会で、あの人のほうから「久しぶり」と笑って話しかけられた、と言う人がよくいます。前の晩からどんな顔で会おうかと考えていたのはこちらだけで、向こうは、何も覚えていない顔だった、と。
向こうが忘れているのは、あなたが軽く見られたからではなく、向こうにとっては痛くなかったからです。忘れるほうと忘れられないほうに分かれたのは、あの日、どちらが踏まれた側だったかで決まっています。
あなたは、何も間違えていません。踏まれた側が覚えている。
それが、何年も続いているだけです。
理由5 許すと「なかったこと」になってしまう怖さ
「許したら、私が我慢したことは何だったの」
許せない理由の5つ目は、許すと、されたことが「なかったこと」になってしまう怖さです。
許した瞬間に、あなたが耐えた時間の記録まで消える気がする。だから許したくないのに、許したくない自分をまた責める。
この怖さの中身は、許したくないのではなく、消したくないものがあるということです。消したくないのは、あなたが我慢した時間のほうです。
許すかどうかと、我慢した時間の記録を消すかどうかは、別々です。許していない今、あなたが我慢した時間は、なかったことになっていません。
許すのは相手が謝ってからで、その日が来るまで、記録はあなたの手元にあります。
スピリチュアルには、「前世からの縁で、今回の人生は、はっきり断ることを覚えるためにある」という言い方があります。この言い方から持ち帰るものは、1つだけです。
許せないのは、自分の性格のせいではない、という一点です。それ以上のことは、今夜のあなたに要りません。
許すかどうかより、その気持ちが何年も消えないことのほうが苦しい人は、『恨みが消えない時はどうすればいい?スピリチュアルな理由と今日できること』を読んでください。
消えない気持ちを消さずに、その人のことを考えている時間だけを減らす形が書いてあります。
許せない自分はおかしいのか
自分を傷つけた人を許せない自分は、おかしくありません。何年たっても許せないのは、それだけのことをされたからです。
「こんなに引きずってる人、私のほかにいるのかな」と、誰にも聞けないままここまで来た人が多いはずです。聞けないままの4つに、順に答えます。
4つとも、答えは同じところに戻ります。あなたはおかしいのではなく、まだ謝られていない人です。
許せない自分は心が狭いのか
「こんなに根に持つ私って、性格悪いのかな」
許せない自分は、心が狭くありません。許せなさの強さは、性格ではなく、されたことの重さと回数で決まります。
「私、どこかおかしいのかな」と検索した夜があるかもしれません。何年も同じ場面を思い出すのは、あなたがおかしいからではなく、その場面がまだ終わっていないからです。
終わっていないものを思い出すのは、誰にでも起きることです。
許せない人を、心の修行が足りない人のように説明する言い方を、あなたは何度も読んできたはずです。読むたびに、また責められた気がしたはずです。
許せない量は、修行の量ではなく、されたことの重さと回数で決まります。
重いものをされた人ほど、長く許せません。長く許せない人は、心が狭い人ではなく、重いものをされた人です。
自分を苦しめた人が幸せそうで苦しいのはなぜなのか
「なんであの人だけ、何もなかったみたいに幸せそうなの」
自分を苦しめた人が幸せそうに見えて苦しいのは、あなたに見えているのが、その人の表側だけだからです。
職場で笑っている顔、SNSに上がる写真、人づてに聞く近況。あなたに届くのは、その人が人に見せている側だけです。
見せていない側は、あなたには届きません。
「じゃあ、あの人に報いは来るの」
来ます。ただし、あなたに見える場所には出ません。
人にそういうことをした人にどこでどう返るかは、『嫌がらせする人の末路は因果応報?スピリチュアルな意味と対処法』に書いてあります。
幸せそうに見えることと、あなたが苦しいことは、別々に起きています。あの人が笑わなくなる日が来ても、それであなたの苦しさが軽くなるのではなく、あなたの苦しさが動くのは、あなたが謝られた時だけです。
だから、あの人が幸せそうかどうかを確かめても、あなたの苦しさは動きません。動かせるのは、あの人の不幸ではなく、あの人の謝罪だけです。
復讐したいと思う自分は危ないのか
「あの人にも、同じ目に遭ってほしい」
復讐したいと思う自分は、危なくありません。復讐したいと思うのは、あなたがまだ一度も、言い返せていないからです。
思うことと、手を出すことは、別です。同じ目に遭ってほしいと思うのは、傷つけられた人なら誰でも通る気持ちです。
思っているあいだ、あなたはまだ、された側のままです。
手を出した日から、あなたが説明する側に回ります。今度は「なぜあんなことをしたのか」と聞かれるのが、あの人ではなく、あなたになります。
された側のままでいるか、した側に回るかの分かれ目は、手を出すかどうか、その一点だけです。
復讐したい気持ちが強い人は、執念深い人ではなく、言い返す場所がなかった人です。
あの場で言えなかった言葉が、まだ一度も口から出ていないので、出す先が見つからないまま、頭の中で「同じ目に遭わせたい」に変わっています。
だから、動く代わりに、言い返せていない言葉のほうを先に外に出します。やり方は、後の「言い返せなかった言葉を誰もいない場所で声に出す」に書きました。
手を出して、今度は自分が恨まれる側に回ったらどうなるかは、『恨まれている人の末路はスピリチュアルにどうなる?因果と「変えられる」道筋』に書いてあります。
もう会わないと決めていい相手なのか
「もう一生、顔も見たくない」
もう会わないと決める相手と、会う場所だけを決める相手がいます。分かれ目は、その人と、この先まだ会うのかどうかです。
許すかどうかを決めるのは相手が謝ってからですが、どこで会うかは、今日あなたが決められます。相手の状態ごとに、今日決めることは違います。
| 相手の状態 | 決めること |
|---|---|
| 謝ってこないし、もう会わずに済む相手 | 許すかどうかは決めない。 今日やるのは連絡先を消すところまで |
| 謝ってこないが、職場や家族でこの先も会う相手 | 会う場所と、そこで交わす言葉の量だけを決める |
| 謝ってきたが、それでも許せない相手 | 返事は保留にする。 謝られてすぐ許せないのは当たり前 |
| もう亡くなっている相手 | 許すかどうかを決める相手が、この世にいない許す・許さないは決めずに、思い出した日にやること (後の「今日からできること4選」の4つ)だけをやる |
自分の相手の行を、指で押さえてください。4行とも、今日決めるのは「許すかどうか」ではなく、この先その人とどこで会うか、です。
もう会わない、も「どこで会うか」の答えの一つです。
謝ってきた相手とは、返事を保留にしたまま、この先どこで会うかだけを決めます。謝られた瞬間に許せるものではなく、謝られてやっと、許すかどうかを考え始めるところです。
亡くなった相手なら、答えは「もう会う場所がない」で、残るのは思い出した日にやることだけです。
決めておくと、「明日また会うかもしれない」で夜に頭が回る回数が減ります。
もう会わずに済む相手で、連絡先を消すところまで決めた人は、『嫌な人を遠ざける方法7つとスピリチュアルな意味を一緒に解説!』に、遠ざけ方の続きが7つあります。
許すかどうかは決めない。どこで会うかだけ決める。
ここまで決めても、夜に頭の中で回っているのは、あのとき言えなかった言葉のほうです。その言葉は、まだ一度も外に出ていません。
誰もいない場所で声に出しても、そこには返事がありません。返事のある相手に一度だけ全部を言うと、頭の中で回っているぶんが止まります。
電話の向こうにいるのは、あなたのことも相手のことも知らない人です。言い返せなかった言葉を、相手の名前ごと、最初から最後まで一度に出せます。
出し切った後に、この先あの人とどこで会うかまで、その電話の中で決まっていきます。こんなことで電話するなんて、と思う人ほど、言えなかった言葉が長く残っている人です。
あの人の話は、名前を出さずに始められます。話す相手の選び方と、つながって最初に言う一言は、「許せない人がいる人」向けに書いてあります。
押しても電話はかかりません。名前を出さずに話せる相手の選び方など詳しいことがわかります。
許せないままで今日からできること4選
「顔を見た日は、それだけで一日が終わる」
終わらせないための4つです。
自分を傷つけた人を許せないままでできることは、4つあります。どれも許すための練習ではなく、あの人と顔を合わせてしまった日に、その日のうちにやることです。
4つとも、思い出してしまった後、言われてしまった後、会ってしまった後に、手と口を動かすことです。
「許しましょう」と言われたら「まだです」と返す
1つ目は、上司や親、共通の友達に「許しましょう」と言われたら、その場で「まだです」と返すことです。笑わずに、ひとこと。
説明はしません。
上司の「水に流してやってくれ」も、親の「あなたが折れなさい」も、友達の「悪気はなかったんだよ」も、返事は同じ「まだです」で通ります。
ただし「まだです」の後に理由を足すと、そこから説得が始まるので、足しません。
言われるたびに黙ってうなずいていると、うなずいた回数だけ、「私が悪い」が積み上がります。逆に「まだです」と返した日は、積み上がりません。
相手を言い負かすためではなく、自分の中に「私が悪い」を積まないためのひとことです。
顔を合わせた日は玄関の外で上着をはたく
2つ目は、その人と顔を合わせた日は、家に入る前に、玄関の外で上着を一度はたいてから入ることです。
やることはそれだけです。両手で、肩と背中を、二、三回。
スピリチュアルでは、その人と会って持ち帰ってしまったものは、会っている間より、家に帰ってからのほうが重くなります。会った時は平気だったのに、夜、布団に入ってから重くなるのは、そのためです。
言い返せなかった言葉を誰もいない場所で声に出す
3つ目は、あのとき言えなかった言葉を、誰もいない場所で、声に出して一度だけ言うことです。車の中、風呂、誰もいない部屋。
紙には書きません。声に出します。
言い返せなかった言葉は、口から出ていないから、頭の中で回り続けています。一度口から出ると、頭の中で回すぶんが減ります。
一度だけ、と決めるのは、二度目からは「言った」ではなく「また思い出した」になるからです。一度だけ、全部を、相手の名前ごと言います。
相手には届きませんし、届けるためのものでもありません。口から出す、それだけが目的です。
職場で毎日会う相手にはあいさつだけ返す
4つ目は、職場で毎日会う相手には、あいさつだけを返すことです。それ以外の話を、自分から始めません。
聞かれたことには、答えます。
無視をすると、今度はこちらが「なぜ無視するのか」と説明を求められる側になります。あいさつだけ返していれば、説明を求められる場面は来ません。
あいさつだけ返すのは、負けではなく、こちらの一日をその人に使わない決め方です。あいさつの後に会話を続けないので、その人と話す時間は一日に数秒で終わります。
残りの時間は、あなたのものです。
毎日会う相手が、あなたにだけきつく当たってくる人なら、『当たられやすい人のスピリチュアルな意味と今日からできる守り方』に、なぜあなたが選ばれるのかと、明日からの守り方が書いてあります。
会う予定があるなら、あいさつだけ返す。ないなら、誰もいない場所で一度だけ声に出す。
自分を傷つけた人を許せないスピリチュアルな意味のまとめ
自分を傷つけた人を許せないのは、あなたの心が狭いからではなく、その人がまだ一度も謝っていないからです。許すかどうかは、謝られた人が決めることです。
許すかどうかは、今日決めません。今日決めるのは、この先その人とどこで会うか、だけです。
許すかどうかは相手が謝ってからしか決められず、どこで会うかは今日あなた一人で決められます。決めておくと、「明日また会うかもしれない」で夜に頭が回る回数が減ります。
会ってしまった日にやることは、この4つです。
- 上司や親、友達の「許しましょう」には「まだです」と返す
- 顔を合わせた日は玄関の外で上着をはたく
- 言えなかった言葉を誰もいない場所で一度だけ声に出す
- 職場で毎日会う相手にはあいさつだけ返す
4つとも、許すための練習ではなく、その日のうちにやることです。
許せないのは、あの一言がまだ来ていないからで、許せなくて当たり前です。許すかどうかは、その人が頭を下げた日に決めることで、その日はまだ来ていません。



