布団に入って、スマホの検索窓に指で「強力」と打ち足す夜があります。心の中ではこう繰り返しています。
「明日もあの人がいる。どうやったら、こっちに来ないでいてくれるんだろう」
その指を止めなくても大丈夫です。嫌な人を遠ざける方法は、気持ちが整ってから始めるものではありません。遠ざけるという作業は、昔から、家や道の「境目」に物を置くところから始まっていました。
遠ざけることのスピリチュアルな意味、今日から置ける7つの方法、試しても離れないときの受け止め方、そしてやりすぎないための注意点を、順番に渡します。
相手がもう去ったあとで、この記事にたどり着いた方は、こちらのほうが近いです。

嫌な人を遠ざけるスピリチュアルな方法の答え
遠ざけるとは、相手を動かすことではありません。あなたと相手のあいだにある「境目」に、物と時間を置くことです。
物を置く場所を用意すれば、そこから内側があなたの場所になります。心の状態は、この作業の入場料ではありません。「まず自分を整えてから」でなくても、今日のまま始められる作業です。
相手がいなくなるのではありません。時間と注意が自分の手元に戻ってきます。遠ざけるとは、そういう意味です。
雨そのものを止めることはできません。それでも、傘を差せば濡れる面積は自分で選べます。遠ざけるも同じです。相手という天気を変える仕事ではなく、傘を差す場所を選ぶ仕事です。
「強力」「即効」「消えてほしい」。そう検索する日があってもおかしくありません。強い言葉で探したくなるのは、相手を変えられないと分かっているからです。
このあと、境目に置く7つの方法を渡します。
嫌な人を遠ざけるスピリチュアルな方法7つ
ここから渡すのは、境目に物と時間を置く7つの方法です。それぞれに、何を・どこに・どれくらい置くかという具体と、なぜその場所なのかという理由をあわせて渡します。
玄関マットは、泥を落とす場所を家の内側ではなく外側に作る道具です。境目にひとつ物を置くだけで、内側はきれいなままでいられます。7つの方法も、同じ発想でできています。
| 方法 | 置く場所と作法 |
|---|---|
| 盛り塩 | 玄関の外側、扉の両脇に。汚れたら替える |
| 香り | 入口に近い場所で焚くか置く |
| 持ち塩 | 塩を包んでポケットやポーチに |
| 鏡 | 玄関や洗面所の鏡を磨く、向きを変える |
| 通る道と時間 | 使う扉・廊下・時間帯を一日一つ変える |
| 名前を書いた紙 | 燃やす・水に溶かす・流すなど |
| 自分に向ける言葉 | 自分を主語にして声に出す |
ひとつずつ、中身を渡します。
戸口に置く盛り塩
粗塩を小皿に、円錐か三角に盛ります。玄関の外側、扉の両脇に置く方法です。汚れたり湿ったりしたら取り替えます。一週間に一度が目安として伝えられています。
盛り塩は、昔から門の前や玄関先に置くものとして伝わってきました。家の中央でも寝室でもなく、内と外の分かれ目に置く道具です。塩を置く場所そのものが、「ここから内は別」という線になります。
玄関が使えない場合は、自分の机のいちばん外側の角に置く方法もあります。自分の場所の外周に置ければ、それで足ります。
玄関に置く香り
香りの強いもの、お香やハーブ、アロマを、入口に近い場所で焚くか置きます。ラベンダーの香り袋を枕元に置くという伝え方もあります。
節分には、焼いた鰯の頭と柊の枝を戸口に挿す言い伝えがあります。とげと匂いを、悪いものが嫌って入ってこないとされてきました。匂いは、目に見えない線を戸口に引くための道具として使われてきたのです。
職場では、自分の手元だけで香るものを選ぶ方法もあります。ハンドクリームやお守り袋なら、自分の半径だけに匂いの線を引けます。
身につける持ち塩
粗塩を半紙かティッシュに包み、ポケットやポーチに入れて持ち歩きます。一週間ほどで新しいものに替えると伝えられています。石を持ち歩くという言い方もあります。石の名前までは決まっていません。
家の戸口に置けないときは、境目を自分の身体の周りに移して持ち歩くという形です。線を引く場所が家から自分に移っただけで、やっていることは同じです。
どこへ行っても同じ人と顔を合わせる方は、この方法から始めてください。
向きを変える鏡
玄関や洗面所の鏡を磨きます。置いている鏡の向きを変えます。スマホの待ち受け画面を替える方法もあります。別れを意味する花や、守りを意味する生き物の画像が挙げられることもありますが、どの画像かより、一日に何度も目に入る場所を選ぶことのほうが働きます。
鏡は、「跳ね返すもの」として境目に置かれてきました。入口の正面に鏡を置かないという言い方があるのも、鏡が通り道の向きを変える道具として扱われてきたからです。向きを変えるとは、あなたの視線が最初にどこへ行くかを変えることです。
通る道と時間の切り替え
使う扉、通る廊下、階段かエレベーターか、休憩に行く時間帯を変えます。一日に一つだけ変えます。
村の境や辻に、注連縄や藁でつくった草鞋を掛けて、悪いものが入ってこないようにする道切りという習俗が各地に伝えられてきました。線は人の心ではなく、道に引かれてきたのです。内と外を分けるという発想が先にあり、そのために道をふさぎました。
席そのものを動かせなくても、先に目に入るものの向きは変えられます。机の上の物の位置や、椅子の角度を変えるだけでも十分です。
名前を書いた紙の手放し方
紙に相手の名前を書き、燃やす、水に溶かす、消しゴムで一文字ずつ消す、トイレの紙に書いて流す、といった形が伝えられています。書いたあとは見返さない、とされています。
手放しているのは、相手ではありません。あなたが握っている「名前」のほうです。名前は人を呼ぶための綱で、書いて手放す行為は、綱をこちら側から離す動作として伝わってきました。相手に何かを起こすための行為ではありません。
「消したい」という気持ちで検索した方にも、この向きだけで答えます。相手に悪いことが起きてほしいという方向には進みません。
自分に向ける言葉
言葉は、自分を主語にして置きます。「(相手が)消えますように」ではなく、「わたしはこの関係から降ります」という向きです。声に出す回数や時間帯に、決まりはありません。
言葉は、相手の耳ではなく、自分の耳に届くところに置かれてきました。唱える人が自分の声を聞くところまでが、一つの行為です。唱える言葉は、これ一つで十分です。
縁を切るための社に参るという言い方も伝えられています。
7つとも、境目に物や言葉を置くという同じ発想でできています。
嫌な人を遠ざけても離れないときの不安への答え
7つの方法を渡したところで、置いても消えない不安が残ることがあります。ここではその不安に、ひとつずつ答えます。
効き目を波動のせいにする不安
やっても離れないのは、自分の波動が低いからではないか。そう思う夜があります。
方法の効き目は、人としての格で測るものではありません。「離れないのはあなたの波動が低いから」という言い方は、裏を返すと、離れるまでずっと自分を責め続けることになります。遠ざけるは置き場所の作業です。
「波動」という言葉を使うのは、ここだけです。上げれば去っていく、という向きでは使いません。
嫌う自分に原因があるという疑い
「嫌いな人は自分を映す鏡」という言い方が、この悩みの周りにはよく出てきます。そう語られていること自体は、事実です。
ただし、その言い方には乗りません。乗ると、「嫌だと感じたあなたのほうを直しなさい」という話になってしまいます。嫌だと感じたことは、直す対象ではありません。
あなたが加害者側かもしれない、という前提でこの記事は書いていません。今、目の前にいる相手との距離を、あなたの側だけで縮めなくていい。それだけです。
相手の不幸を願った後ろめたさ
消えてほしいと、一度でも思ったことがある。その記憶が、あとになって重く感じられることがあります。
願ってしまったことは、消さなくていいものです。願いを消す作業と、相手から降りる作業は別のものです。降りるほうだけ、やればいいのです。
この気持ちの置き場所は、リードで案内した記事に詳しく書いています。
方法の効き目が分からない心もとなさ
7つのどれかを置いても、相手がすぐに視界から消えるわけではありません。効いているのかどうか、分からなくなる時期があります。
判定の基準はひとつだけです。効いたかどうかを、相手が視界から消えたかで測りません。測るのは、この一週間であなたがその人の話を口に出した回数です。
口に出す回数が減っていれば、その方法はあなたの側で働いています。増えているなら、置く場所を変えるか、方法を替えるサインです。
一週間の回数を数えても、この人とのことがいつまで続くのかまでは、自分では見えません。声に出して数えてみると、自分だけでは気づけなかった位置が見えてくることがあります。ひとりで数えるのが苦しくなったら、事情を知らない相手に話してみる方法もあります。
嫌な人を遠ざけるときにしないほうがいいこと
7つの方法を置いたあと、行きすぎには注意が要ります。禁止令ではありません。あなたの時間が相手に戻ってしまう4つの行為を渡します。
| しないほうがいいこと | 代わりにできること |
|---|---|
| 相手の名前を毎日口に出すこと | 口に出す回数を減らす |
| 相手が不幸になる形で願うこと | 自分を主語にした言葉に変える |
| 効き目を確かめに相手を見に行くこと | 確かめない |
| 方法を一度にいくつも重ねること | 一度に一つだけ置く |
ひとつずつ、中身を渡します。
相手の名前を毎日口に出すこと
名前を出すたびに、その人の席が一日のなかに用意されます。紙に書いて手放したはずの名前を、声に出すたびに呼び戻していることになります。
相手が不幸になる形で願うこと
願いの形が「相手に何かが起きてほしい」になっていると、叶うまであなたが相手を見張る係になってしまいます。降りるための願いは、主語が自分になっています。
「辞めさせたい」「黙らせたい」という願いにも、この向きで答えます。相手に悪いことが起きる方向には進みません。
効き目を確かめに相手を見に行くこと
確かめに行った時点で、境目をこちらから越えてしまいます。7つのどの方法も、確かめないほうが働くようにできています。
方法を一度にいくつも重ねること
7つ全部を、一度にやらなくていいのです。重ねるほど、一日のなかで相手のことを考える時間が増えます。一度に一つ、置く場所を決めてください。
決まりどおりにやらないと効かない、というものではありません。回数や分量は目安です。そのとおりにできなかった日があっても、効き目が消えるわけではありません。
何を置いても、なぜか自分にばかり当たりが来ると感じる場合は、遠ざけ方より先に、当たられやすさのほうを見たほうが早いことがあります。当たられやすい人のスピリチュアルな意味と今日からできる守り方
嫌な人を遠ざける方法のスピリチュアルな意味のまとめ
遠ざけるは、相手を動かす仕事ではありません。境目に物と時間を置く仕事です。気持ちが整うのを待たなくていい。今日置けるものを一つ選べば、それでもう始まっています。
盛り塩は門の前に、柊鰯は戸口に、道切りは道に置かれてきました。「遠ざける」はずっと、場所の仕事でした。心を整えろとは、誰も言っていません。
離れないときは、視界から相手が消えたかではなく、相手の話を口に出した回数を見てください。減っていれば、それだけであなたの側は前に進んでいます。
相手がもう去ったあとで、この記事にたどり着いた方は、こちらのほうが近いです。

今日置いた一つが、あなたの一週間をどう変えるかは、置いてみないと分かりません。迷いが残るなら、事情を知らない相手に、置いた場所と経過を話してみる方法もあります。
