てんとう虫は幸運のシンボル。そう聞いたことがある人は多いはずです。では、なぜ幸運なのでしょうか。
「本当に、悪い意味なんてないのかな」
てんとう虫に、悪い意味は伝わっていません。日本でも西洋でも、この虫は幸運の側に置かれ続けてきました。ただしその理由は、日本と西洋でまったく別のところから来ています。色によって書いてあることが違って混乱した人も、由来をたどれば理由がわかります。
結論|てんとう虫のスピリチュアルな意味は「登りきった先から飛び立つ」合図
てんとう虫が伝えるスピリチュアルな意味は、一言でいえば登りきった先から飛び立つ合図です。行き止まりに見えるところから、道が上に開くという意味です。
枝や草の先まで登りつめ、もう横に進む道がなくなったところで、てんとう虫は上へ飛び立ちます。行き詰まったように見える場所は、実は飛び立つための場所です。この虫が幸運のシンボルとされてきた根っこには、この動きがあります。
てんとう虫は日本でも西洋でも、一貫して幸運側の虫として扱われてきました。「お告げ」「幸せの象徴」という呼ばれ方が今も残っているのは、日本と西洋、まったく別の場所に生まれた2つの由来があるからです。
てんとう虫が伝える3つの基本メッセージ
「幸運のシンボル」「太陽の化身」「聖母マリアの使い」という言葉はよく耳にしますが、これらは由来の話であって、メッセージそのものではありません。てんとう虫が伝えているとされるメッセージは、次の3つに絞ることができます。
- 行き止まりからの飛躍:日本の由来から来ている読み方です。道がなくなった場所は、終わりではなく方向を変える場所です。
- 守られていること:西洋の由来から来ている読み方です。畑を助けた虫として大切にされてきた歴史が背景にあります。
- 今のタイミングが合っているという合図:てんとう虫を何度も見かける現象そのものから来ている読み方です。
てんとう虫をよく見かける・何度も来るときの意味
同じ時期に何度もてんとう虫を見かけると、意味が強くなっていくように感じるかもしれません。ですが、回数が意味を増幅させているわけではありません。同じ合図が繰り返されているのは、まだ受け取られていないからだと読むほうが近いはずです。
前にてんとう虫を見かけたとき、自分が何を考えていたか。そこに手がかりがあります。同じ合図を何度も送られているなら、一度立ち止まって思い出してみてください。
幸運の前兆といわれるてんとう虫を、約束として受け取らない読み方
「宝くじが当たる前兆はてんとう虫ですか」という検索も多くあります。結論からいうと、てんとう虫は当選を約束する虫ではありません。
西洋でこの虫が幸運の虫と言われてきたのは、何かを運んでくるからではなく、農作物を食べる虫を食べて畑を助けた「働き」が感謝されたからです。つまりこの虫の伝承は、もともと棚ぼたの話ではありませんでした。約束として受け取るのではなく、自分の今の状況をどう読むかという判断の材料として受け取るほうが、この虫の意味には合っています。
てんとう虫が「天道虫」と呼ばれる理由|スピリチュアルな意味の出どころ
日本でてんとう虫が「天道虫」と書かれるようになった背景には、この虫の動きがあります。この名前をつけた人は、この虫の何を見ていたのでしょうか。
もう行けるところがない、という場所。袋小路に見える場所は、実は飛び立つための場所です。この読み方が、日本の由来の中心です。
枝の先まで登り、行き場がなくなると上へ飛ぶ習性
てんとう虫は、枝や草の先端まで登りつめ、それ以上進む道がなくなると、上へ向かって飛び立ちます。この習性を見た人が「お天道様(太陽)のほうへ飛んで行った」と解釈し、太陽神を意味する「天道」から「天道虫」と呼ばれるようになったといわれています。
日の神を祀る「天道花」など、太陽をお天道様と呼んで敬う民間の感覚が背景にあったとも言われています。この点は史実として断定できる範囲を超えるため、あくまで「そう言われている」という距離感で受け取ってください。
「紅娘」「瓢虫」ではなく「天道虫」が残った意味
日本には、てんとう虫を指す漢字表記が「天道虫」のほかにもありました。紅色で小さいことから名づけられた「紅娘(べにむすめ)」、ひょうたんに似た形から名づけられた「瓢虫(ひょうちゅう)」です。
色から来た呼び名も、形から来た呼び名もありました。それなのに、広く残ったのは動きから来た名前が残ったという事実です。日本のてんとう虫の意味は、最初から色や形ではなく、動きに置かれていたということになります。
色ではなく動きに由来する、日本のてんとう虫の意味
「天道虫」が動きから来た名前だという事実は、色によって意味が割れる理由や、縁起が悪いのではという不安の正体にもつながっています。日本の意味づけは、そもそもこの虫が何色かを問題にしていません。
聖母マリアの使いと呼ばれる西洋のてんとう虫の由来
西洋でてんとう虫が「聖母マリアの使い」と呼ばれる理由は、日本とはまったく別のところにあります。なぜマリアなのか、なぜ7つの星なのか、なぜ殺してはいけないと言われてきたのか。ここを掘り下げると、日本の由来との対比がはっきり見えてきます。
Ladybird の Lady が指すもの|アブラムシから畑を救った伝承
てんとう虫の英名「Ladybird」「Ladybug」の「Lady」は、「Our Lady(聖母マリア)」を指しています。中世には「beetle of Our Lady(聖母の甲虫)」と呼ばれていました。宗教画でマリアが赤いマントで描かれることと、この虫の赤い体色が結びついたためです。
背景には、農耕にまつわる伝承があります。中世ヨーロッパでアブラムシの被害に苦しんだ農民が聖母マリアに祈ったところ、てんとう虫が大量に現れて害虫を食べつくし、収穫が救われた、という言い伝えです。「幸運を運んでくる虫」ではなく「助けてくれた虫」として、この名前は生まれています。
ナナホシテントウの7つの星が意味してきたもの
ナナホシテントウの7つの黒い点は、聖母マリアの「7つの喜び」と「7つの悲しみ」を表すとされています。星の数に意味を読むという発想は、もともとこの西洋側の系統から来ているものです。
フランスの「善き神の虫」と、無実を証したてんとう虫の言い伝え
フランスではてんとう虫を「bête à bon Dieu(善き神の虫)」と呼びます。この呼び名の背景には、こんな言い伝えがあります。
10〜11世紀、無実を訴える死刑囚の首にてんとう虫が止まりました。処刑人が何度払っても、てんとう虫は同じ場所へ戻ってきます。これを見た国王ロベール2世(敬虔王)が神の介入だと考えて恩赦を与えたところ、数日後に真犯人が見つかった、と伝えられています。この出来事以来、この虫を潰してはならないとされてきたといわれています。
史実として確定した記録ではなく、フランスに伝わる言い伝えという距離感で受け取ってください。このほかにも、欧州には「てんとう虫を殺すと不運になる」という俗信や、イギリスの童謡「Ladybird, ladybird, fly away home」があります。手に乗せて願いを唱え、飛び立った方向から幸運が来るという俗信(英語圏・カナダ)、病人に止まった個体が飛び立つときに病気を持ち去るという俗信(フランス)も伝わっています。
日本と西洋で、幸運の理由がまったく別である理由
日本の由来と西洋の由来を並べると、次のようになります。
| 地域 | 幸運の理由 |
|---|---|
| 日本(天道虫) | 登りきって上へ飛び立つ動き。色は関係ない |
| 英・独(Ladybird・Marienkäfer) | 聖母マリアの赤い衣と7つの星。色と数が意味の中心 |
| フランス(bête à bon Dieu) | 無実を証した言い伝え。止まった場所に意味がある |
別の大陸で、別の理由から、同じ「幸運の虫」という結論に着いています。日本は動きから、西洋は色と数から。由来が2系統あるから意味が変わるのです。「なぜ色によって書いてあることが違うのか」という問いの答えは、ここにあります。
【色別】てんとう虫のスピリチュアルな意味|赤・黒・黄色・白
てんとう虫のスピリチュアルな色として代表的なのは赤ですが、実際に見かける色は黒や黄色、白までさまざまです。色ごとに、伝えられている意味とその出どころは変わります。
| 色 | 伝えられている意味 |
|---|---|
| 赤(ナナホシテントウ) | 情熱・恋愛運。西洋のマリアの赤い衣に由来 |
| 黒に赤い星(ナミテントウ) | 変化・成功運。色に意味を読む西洋系統の解釈 |
| 黄色・オレンジ | 金運・喜びごと。同じく西洋系統の解釈 |
| 白(シロホシテントウなど) | 浄化・新しい始まり。同じく西洋系統の解釈 |
赤・黒・黄色・白、それぞれの色に伝えられている意味を1つずつ確かめます。
赤いてんとう虫(ナナホシテントウ)のスピリチュアルな意味
赤は西洋の由来の中心にある色です。聖母マリアの赤い衣と結びつき、情熱や恋愛運の象徴として語られてきました。日本で見かけるてんとう虫の中でも、赤に黒い星が7つ並ぶナナホシテントウは、この西洋の意味づけがそのまま重なりやすい種類です。
黒いてんとう虫・黒に赤い星2つ(ナミテントウ)のスピリチュアルな意味
黒地に赤い点が2つ、あるいは4つ並ぶてんとう虫を見て、「珍しい色を見た」「これは縁起が悪いのでは」と感じた人もいるはずです。これは多くの場合、ナミテントウという日本でごく普通に見られる種類です。
ナミテントウは同じ1種でありながら、模様が非常に多様です。黒地に赤い点が2つのもの、4つのもの、赤地に黒い点が多数あるものまで、見た目はまったく違って見えます。
「見慣れない色だから珍しい、不吉」ではなく、同じ虫の別の顔だというのが実際のところです。
黄色いてんとう虫のスピリチュアルな意味
黄色やオレンジのてんとう虫は、金運や明るい知らせの象徴として語られることが多い色です。赤よりも柔らかい印象から、恋愛より仕事や金銭面の変化に結びつけて読まれる傾向があります。
オレンジ・白いてんとう虫のスピリチュアルな意味
オレンジのてんとう虫は黄色と近い読み方をされ、白いてんとう虫(シロホシテントウなど)は浄化や区切りの象徴として語られることがあります。見かける頻度が低い分、印象に残りやすい色です。
てんとう虫の意味が色によって割れる理由
同じ黄色のてんとう虫でも「金運」と書いているサイトもあれば、別の意味を書いているサイトもあります。ここで混乱した人も多いはずです。
理由ははっきりしています。日本の由来(動きから来た意味づけ)には、そもそも色の話が入っていません。一方、西洋の由来(マリアの赤い衣と7つの星)は、色と数がそのまま意味の中心です。由来が2つの系統に分かれているから、色の解釈も割れます。どちらかが間違っているわけではなく、どの物語の中で読むかによって答えが変わる、というだけのことです。
同じ赤でも、信号の赤と祝儀袋の赤では意味が正反対になります。色そのものに固定の意味があるのではなく、どの物語の中で読むかで意味は決まるのです。
【星の数別】てんとう虫の斑点が伝えるメッセージ
てんとう虫の背中にある星(斑点)の数を数えて検索する人も多くいます。星の数に意味を読むという発想は、聖母マリアの7つの星に由来する西洋側の考え方です。
| 星の数 | 伝えられている意味 |
|---|---|
| 一つ星 | 一点に集中すべき合図 |
| 二つ星(ナミテントウ・フタホシテントウ) | 対になる出会いや縁 |
| 四つ星(ナミテントウ) | 物事が形になっていく段階 |
| 七つ星(ナナホシテントウ) | もっとも安定した幸運のサイン |
| 12星・18星など | 大きな変化や動きの予兆 |
星の数ごとに伝えられているサインを、1つずつ確かめます。
一つ星・二つ星のてんとう虫が伝えるサイン
一つ星は、あれもこれもではなく一点に意識を集めるべきときのサインとして読まれます。二つ星は、二つのものが対になる、つまり出会いや縁のタイミングを示すサインとして語られます。
四つ星のてんとう虫が伝えるサイン
四つ星は、動き出したものごとが少しずつ形になっていく段階を示すとされています。まだ結果が出ていない途中の時期に見かけることが多いサインです。
五つ星・七つ星のてんとう虫が伝えるサイン
七つ星、つまりナナホシテントウは、聖母マリアの7つの星と直接結びつく種類で、もっとも安定した幸運のサインとして語られます。五つ星はその手前の段階、変化が近づいている時期のサインとされています。
12星・18星など星が多いてんとう虫のサイン
星の数がぐっと増えるカメノコテントウやヒメカメノコテントウのような種類は、日常の中で見かけると強く印象に残ります。星が多いほど大きな変化や動きの予兆とされることが多いですが、これも西洋系統の「数に意味を読む」発想の延長にあります。
同じ種類でも星の数が変わるてんとう虫の読み方
ナミテントウは同じ1種でありながら、前翅の紋様が200種類以上あることが知られています。2018年には基礎生物学研究所らの研究チームが、この多様な斑紋を1つの遺伝子が決めていることを明らかにし、英科学誌Nature Communicationsに掲載されました。同じ1匹の子であっても、星の数や模様はまったく違う形で生まれてきます。
【場所別】てんとう虫を見かけた場所ごとのスピリチュアルなサイン
てんとう虫を見かける場所によっても、伝えられている意味は少しずつ変わります。
それぞれの場所が象徴するものと、そこから読まれる意味は次の通りです。
| 見かけた場所 | 伝えられている意味 |
|---|---|
| 家の中・部屋 | 生活面での良い変化 |
| 玄関 | 新しい縁やチャンスの到来 |
| 窓・網戸 | 視点が変わる予兆 |
| ベランダ | 外からの働きかけ |
| 天井 | 一区切りがついて次へ進む合図 |
| 車 | 進もうとしている方向が合っている合図 |
| 職場・出先 | 仕事運・人間関係の変化 |
場所ごとに、その意味が生まれる理由を1つずつ確かめます。
家の中・部屋で見かけたてんとう虫のスピリチュアルな意味
家の中で見かけたてんとう虫は、生活面での良い変化のサインとして語られます。生活そのものを象徴する場所だからこそ、日々の暮らしの中の何かが変わるタイミングと結びつけられています。
玄関で見かけたてんとう虫のスピリチュアルな意味
玄関は人や物事の出入り口です。新しい縁や機会が入ってくる通り道として、玄関で見かけたてんとう虫は、これから訪れる何かの入り口に立っていることを示すとされています。
窓・網戸にいるてんとう虫のスピリチュアルな意味
窓は視界そのものを象徴する場所です。窓や網戸にいるてんとう虫は、ものの見方が変わる予兆として語られます。今まで見えていなかった角度が見え始める、というニュアンスです。
ベランダで見かけたてんとう虫のスピリチュアルな意味
ベランダは家の内と外の境界にあたる場所です。ベランダで見かけたてんとう虫は、外側から何かが働きかけてくるサインとして読まれます。
天井にいるてんとう虫のスピリチュアルな意味
天井は、てんとう虫の由来である「上へ飛び立つ」動きと、もっとも直接つながる場所です。上に向かうものが、家の中でいちばん上にいる。天井で見かけたてんとう虫は、何かに一区切りがついて、次へ進む段階に入っていることを示すサインとして読まれます。
車の中・車に止まったてんとう虫のスピリチュアルな意味
車は移動そのものを象徴する場所です。車に止まったてんとう虫は、いま進もうとしている方向が合っているという合図として語られます。運転席や助手席の窓についてきたときも同じ読み方です。
職場や出先で見かけたてんとう虫のスピリチュアルな意味
職場や出先でてんとう虫を見かけたときは、仕事運や人間関係にまつわる変化のサインとして読まれることがあります。家庭とは違う場所だからこそ、その場の人間関係に何かが動いているというニュアンスで受け取られています。
秋に壁やベランダへ大量に集まるてんとう虫の受け止め方
秋になると、南向きの壁やベランダに何十匹ものてんとう虫が集まることがあります。幸運の虫だと分かっていても、正直うれしくないという人は少なくありません。
まず確かめてほしいのは、1匹が季節外れに現れたのか、それとも毎年決まった時季に、決まった向きの壁へ、数十匹単位で来ているのかという点です。後者であれば、それはあなた個人へのサインというより、その場所で毎年起きている出来事だと考えたほうが近いはずです。
日当たりのよい壁に集まり、わずかな隙間から入り込んで冬を越そうとする。これがこの時期に大量発生が起きる背景です。
【状況別】てんとう虫が体に止まる・寄ってくるときの意味
手や服にてんとう虫が止まったとき、伝えられている意味も少しずつ違います。
止まった場所ごとの意味は次の通りです。
| 止まった場所 | 伝えられている意味 |
|---|---|
| 手・指 | 願いごとが届きやすいタイミング |
| 肩・腕・背中 | 見守られている合図 |
| 頭・顔 | 考えていることへの後押し |
| 服 | 身近な変化の予兆 |
| 持ち物 | 持ち主に近い出来事の予兆 |
止まった場所ごとに、その意味を1つずつ確かめます。
手や指に止まったてんとう虫のサイン
手や指に止まったてんとう虫は、願いごとが届きやすいタイミングとして語られます。西洋には、手に乗せて願いを唱え、飛び立つのを待つという昔からの作法が伝わっています。
肩・腕・背中に止まったてんとう虫のサイン
肩や腕、背中に止まったてんとう虫は、見守られている合図として読まれます。自分では気づきにくい場所に止まることから、後ろから支えられているというニュアンスで語られてきました。
頭や顔に止まったてんとう虫のサイン
頭や顔に止まったてんとう虫は、いま考えていることへの後押しとして読まれます。思考や判断に関わる場所だからこそ、迷っていることへの答えに近いという読み方をされています。
服につくてんとう虫のサイン
服についたてんとう虫は、身近な変化の予兆として語られます。体そのものではなく身にまとうものに止まることから、生活の中の小さな変化に結びつけられています。
2匹のてんとう虫を見かけたときのサイン
1匹ではなく2匹のてんとう虫を同時に見かけたとき、「2匹=縁」という読み方をする人もいます。これは対になるものを縁として読む発想から来ているもので、恋愛の願いを確かめに来た人も多いはずです。
ただし、必ず恋が実ると約束するものではありません。この解釈がどこから来ているかを知ったうえで、自分の状況と照らして受け取るかどうかを、自分で決めていいというのが正直なところです。
てんとう虫が飛んでいった方向が示すサイン
てんとう虫がどちらへ飛んでいったか、という点にも意味が置かれてきました。西洋の俗信では、手に乗せて願いを唱えたあと、飛び立った方向から幸運が来るとされています。止まった瞬間ではなく、飛び立つ瞬間に意味を置く。この考え方は、てんとう虫を見つけたときの作法そのものにもつながっています。
蝶が横切る瞬間に意味を読む考え方も、同じように「動きそのものに意味がある」という発想から来ています。アゲハ蝶が横切るスピリチュアルな意味も参考にしてみてください。
夜にてんとう虫を見かけたときのサイン
夜にてんとう虫を見かけることは珍しく、日中とは違うタイミングでの合図として語られることがあります。昼間の活動的な虫であるため、夜に見かけたときは、普段とは違う変化が近いサインとして受け取られています。
てんとう虫を見つけたらどうする?逃がすときのスピリチュアルな作法
てんとう虫を見つけたとき、「捕まえない」「逃がす」と言われることがあります。ただ、その理由は「自由を奪うと不幸になる」「執着を手放す」といった抽象的な言葉で片づけられがちです。
ここまで見てきたように、日本の天道虫は「飛び立つ」ところから名前をもらいました。西洋の俗信も、「飛び立った方向から幸運が来る」「飛び立つときに病を持ち去る」と、そろって飛び立つ瞬間に意味を置いています。だから、捕まえて留めておくことは、この虫の意味そのものを止めることになります。手紙を受け取ったのに、配達人を家に閉じ込めておくようなものです。受け取るべきなのは虫ではなく、そのメッセージのほうです。
てんとう虫を捕まえない・つぶさないと言われてきた理由
欧州には「てんとう虫を殺すと不運になる」という俗信があり、イギリスの童謡「Ladybird, ladybird, fly away home」にもこの虫を家へ帰す情景が歌われています。フランスに伝わるロベール2世の言い伝えも、払っても戻ってきたてんとう虫を潰さなかった話でした。世界のあちこちで、この虫を留め置かないという作法が、形を変えながら残っています。
てんとう虫を逃がすことのスピリチュアルな意味
逃がすという行為そのものに意味があります。日本でも西洋でも、この虫の意味は止まった瞬間ではなく、飛び立つ瞬間に意味があるとされてきました。捕まえずに飛ばしてやること自体が、昔から続いてきたこの虫への向き合い方です。
家の中で見つけた1匹を外に出すか、そのままにするか
家の中で見つけたてんとう虫を、外に出すべきかそのままにしておくべきか迷う人は少なくありません。判断の軸になるのは、外の気温が何度かということより、その虫をどうしたいかを自分で決めていいという点です。閉じ込めない、つぶさない。この2つさえ守れば、作法としては十分に足りています。
寒い時期にてんとう虫が室内にいるのは、わずかな隙間から入り込んで冬を越そうとしているためです。この背景を知っておくだけでも、家の中にいる理由に納得しやすくなります。
てんとう虫に願いごとをするときの昔からの作法
手のひらにてんとう虫を乗せ、願いごとを唱えたあと、飛び立つのを静かに待つ。飛んでいった方向を覚えておく。これが西洋に伝わる昔からの作法です。捕まえるのではなく、乗ってくるのを待つ、という違いがここにはあります。
冬なのに部屋にいた1匹を、外に出すべきか迷ったという相談はよく聞かれます。同じことで迷う人は、思っている以上に多いものです。
自分の見た1匹の意味をどう読めばいいか、道具はここまでで渡せます。ただ、その合図が自分の何に向けられたものなのかまでは、由来をたどるだけではわかりません。てんとう虫が教えてくれるのは方角だけで、そこから先の歩き方は自分で決める必要があります。地図を一人で広げるより、自分のことを話しながら一緒に見てもらったほうが、進みやすいこともあります。
弱っている・死んでいるてんとう虫を見つけたときの受け取り方
弱っている、あるいは死んでいるてんとう虫を見つけて、切ない気持ちになる人もいます。助けてあげられなかったと自分を責める必要はありません。死骸を見たことを悪いしるしと読む必要もありません。
てんとう虫は縁起が悪い?不吉なスピリチュアルサインではない理由
「てんとう虫 縁起悪い」という検索でこのページに来た人もいるはずです。ここまでの内容を踏まえて、その不安に正面から答えます。
てんとう虫が「縁起が悪い」といわれる3つの場面
「縁起が悪いのでは」と感じる場面は、主に3つに分かれます。黒いてんとう虫を見たとき、家の中に大量に出たとき、そしてつぶしてしまった、あるいは死骸を見たときです。
黒いてんとう虫は、色別の章で見た通り、同じナミテントウという種の別の顔にすぎません。家の中への大量発生も、季節の行動として説明がつくものです。この2つには、悪い意味は最初から乗っていません。
つぶしてしまった人への言葉がいちばん大切です。欧州には「殺すと不運になる」という俗信が確かにありますが、これはわざとの行為を裁く言い伝えではありません。ロベール2世の話も、払っても戻ってきた虫を潰さなかったという話であって、事故を責める話ではないのです。
不吉に感じたときに立ち返るてんとう虫の由来
不安になったときは、由来に戻ってください。日本の天道虫の意味づけには、悪い読み方は最初から入っていないのです。動きから生まれた名前であって、色や出来事から悪い意味を読む発想自体が、この虫の由来にはありません。
同じ生き物でも、時間帯や地域によって吉凶が語られ方を変えることは珍しくありません。「夜の蜘蛛は殺せ、朝の蜘蛛は殺すな」という言い伝えも、同じ生き物の吉凶が状況によって分かれる例のひとつです。クモ(蜘蛛)のスピリチュアルな意味でも同じ構造の言い伝えを扱っています。てんとう虫の「殺してはいけない」という言い伝えも、これと同じ系譜にあります。
まとめ|てんとう虫のスピリチュアルな意味
てんとう虫が幸運の虫とされてきたのは、日本では「登りきった先から上へ飛び立つ動き」から、西洋では「聖母の赤い衣と7つの星」から。別々の場所で、別々の理由から、同じように幸運の虫になりました。
そして日本と西洋、両方の伝承がそろって意味を置いたのは、止まった瞬間ではなく、飛び立つ瞬間でした。だからこの虫は、捕まえずに飛ばしてやるものとされてきたのです。
色や星の数、場所、止まり方。どれを見かけても、他人がまとめた一覧表に自分の1匹を当てはめる必要はありません。ここまでの由来をたどれば、自分の見た1匹の意味は、自分で読めるようになっています。目の前にいる1匹を、今度はつかまえずに飛ばしてやってください。


調べれば調べるほど、書いてあることが少しずつ違って、かえって迷うこともあります。そんなときは、一つずつ検索するより、まとめて話してしまうほうが早いこともあります。
